アデルスハイムは、「未知のワイン産地で世界に通用するワインを造る」という大きな夢と楽観的な精神から、1971年にウィラメット・ヴァレー北部のシュヘイラム・マウンテンズに設立されました。創設者デイヴィッド・アデルスハイムは、当時まだほとんど知られていなかったこの地の冷涼な気候、多様な土壌と標高、そして土地の持つ可能性に惹かれ、ピノ・ノワールとシャルドネに特化した高品質なワイン造りを始めました。AVA制度の確立、クローン選定、シャルドネ再評価の牽引、業界教育イベントの創設など、オレゴンワインの品質向上と国際的評価の確立において極めて重要な役割を果たし、現在もこの地域、そしてオレゴンワイン産業の発展のため精力的に活動しています。デイヴィッドはワイン造りからは引退しましたが、その哲学は次世代に継承され、「次の50年」に向けて、ワインの品質、サステナビリティ、顧客体験、土地の個性、そして人を重んじる文化という5つの柱を軸にアデルスハイムは歩みを続けています。LIVE認証を取得し、Wine & Spirits誌のトップ100に7度選出されるなど、品質と理念の両面で高く評価されており、地域とともに成長し続ける、オレゴンを象徴する造り手です。
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ウェブサイト | www.adelsheim.com/ |
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住所 | 16800 NE Calkins Ln, Newberg, OR 97132 |
生産国 | アメリカ |
地方 | オレゴン州 |
産地・AVA | ウィラメット・ヴァレー, シュヘイラム マウンテンズ, リボン リッジ |
商品一覧
ワイン造りの哲学:シャルドネは、ピノ・ノワールと同様に非常に繊細なブドウ品種です。注意を怠ると、ワインメーカーの意図が強く表れすぎてしまい、畑の個性が二の次になってしまうことがあります。アデルスハイムでは、ワインが生まれる場所―畑や土壌、そして私たちが故郷と呼ぶこの美しい土地―を大切にしたいと考えています。長年にわたるワイン造りの中で、その想いを実現するためには、抑制こそが鍵であると学んできました。そのため、私たちは比較的早めに収穫を行う傾向にあり、そうしたアプローチによってもたらされる生き生きとしたエネルギーとエレガンスを重視しています。発酵前に酸素を過度に取り込まないよう、果汁は還元的に処理しています。発酵や熟成には可能な限り500リットルのパンチョンを使用しており、重く扱いにくいという難点はありますが、オークの影響が穏やかであることを優先しています。また、比較的豊富にある澱は攪拌せずに静置することで、過度な発展を抑えるようにしています。これらすべての決断の目標は、個性的でありながら中身の詰まったワインー重さを感じさせずに強さを持ち、密度はありながらも軽やかさを感じるーという、私たちのホームであるシュヘイラムマウンテンを尊重し表現しています。
ワイン造りの哲学
ピノ・ノワールは、1971年の創業当初からアデルスハイムの物語の一部です。今日では、ウィラメット・ヴァレーはこの心を動かす品種にとって、間違いなく理想的な場所として広く認知されています。アデルスハイムのウィラメット・ヴァレー・ブレンドは、長年にわたるワイン栽培の知見の集大成です。このワインはアデルスハイムの中でも最大の生産量であり、私たちのクラフトとテロワールを、世界中どこにいても感じていただけることを目指しています。私たちは毎年異なるヴィンテージに柔軟に対応し、経験に基づいた直感と味覚を判断の指針としています。たとえば、ヴィンテージや畑の場所によっては、全房発酵がより適していることもあり、その場合は茎の使用量をワインや年ごとに調整しています。
発酵中の果帽管理は主にポンプオーバーによって行い、日々のテイスティングを通じて、必要に応じてパンチダウンを取り入れることもあります。また、熟成の進み具合に応じて、樽熟成の期間を長く取るワインもあります。こうしたワイン造りにおけるすべての選択は、私たちの究極の目標である「畑が本来持っている特性を尊重し、さらに引き出すこと」に基づいて行っています。
ブレイキング グラウンド シャルドネについて
ブレイキング・グラウンド・シャルドネの核心にあるのは、私たちの裏庭とも言える畑、そしてそこに広がる素晴らしい恵みを探求することです。私たちはいつも、この地域に存在する3つの主要な土壌―海洋性堆積土壌、火山性玄武岩土壌、そして風によって運ばれた黄土(レス)―で育てられたブドウを必ず含めるようにしています。これらそれぞれの土壌は、最終的なワインに独自の個性を与えてくれます。セラーでの私たちの年ごとの使命は、こうした個性的な要素をひとつに絵まにまとめ上げ、シュヘイラム・マウンテンズの一角を最もよく表現する調和のとれた1本のワインとして仕上げることです。
ワインメーカーのコメント
リボン・スプリングスの畑にシャルドネが植えられていなかった頃を思い出すのは難しいですが、実際には2015年にシャルドネを植え替えましたので、ブドウの木の一生からするとそれほど昔のことではありません。私の中では、リボン・スプリングス畑のシャルドネはすでにアデルスハイムの象徴的なシャルドネなので、より長く感じられるのでしょう。とても愛らしい表情と際立った繊細さを持っています。このワインは他の産地では生まれないでしょう。
- ワインメーカー ジーナ・ヘネン
ワインメーカーのコメント
初めてこの地を訪れる人を案内するたびに、リボン・スプリングスがどれほど特別な場所かは、すぐに伝わります。敷地は広大ですが、ブドウの樹が植えられているのはその半分だけで、残りはなだらかな丘や森、野生動物たちのすみかになっています。とても静かで、まるで車や人の世界から切り離された、プライベートな自然保護区にいるような気分です。そしてここには、オレゴンで一番おいしい野生のブラックベリーがあるんです。これは本当の話。収穫間近のブドウを試食しに来ても、全部食べてしまうなんてことは……たぶん、ありません。
- ワインメーカー ジーナ・ヘネン