オレゴン州のワインについて

オレゴン州はアメリカ国内でのワイン生産量とワイナリー数でも、常に4位または5位の位置を占めており、その美しい自然環境と高品質なワイン生産で広く知られています。オレゴン州は北緯42度から45度に位置し、ワシントン州とカリフォルニア州の間に広がっています。この地理的な位置は、ヨーロッパの一部の優れたワイン産地と同様の気候条件を提供しており、特にピノ・ノワールとシャルドネの栽培に非常に適しています。

歴史 <詳細はこちら>
ブドウは西部開拓時代のオレゴン・トレイルによって1847年に持ち込まれましたが、実際のワイン産業が生まれたのは禁酒法後の1960年代で、この時期にアンプクワ・ヴァレー地域で最初のワイナリーが設立されました。その後、1965年にディヴィッド・レットがウィラメット・ヴァレーにピノ・ノワールを植樹し、これが世界にオレゴン州の名をとどろかせる最初の出来事となりました。同時期にブドウを植えた他の創設者たちの試みも成功したことで、オレゴン州のワイン産業はその後急速に発展し、高品質なワインを生産する地域として国際的に高く評価されるようになりました。⇒もっと詳しく

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オレゴン・トレイルの幌馬車

 

地理・気候
2億年前、この地域は海の底にありましたが、地殻変動によって隆起し、約1,500万年前には活発な火山活動が起こりました。その結果、オレゴン州のブドウ畑は海洋性の堆積土壌と火山性溶岩土壌が主な土壌となりました。太平洋からの気候的影響が大きいためワイン産地の気候はおおむね冷涼で、夏季は穏和、夜間は涼しさが持続します。これはブドウの成熟を遅らせ、酸味を保つのに非常に適しています。また、高緯度に位置しているため、夏の日照時間が非常に長いのも特徴です。これにより、ブドウは豊かな風味をさらに増長する時間を得ることができます。

2億年前の地殻変動

 

高品質
オレゴン州のワイナリーは、少量生産、高品質、家族経営という価値を守り続けています。実際にワイナリーの70%が年間生産量5,000ケース未満であり、そのため、それぞれのワインに細心の注意が払われ、高い品質に対する献身さが保証されるのです。オレゴンのワイン生産量はアメリカ全体の1%以下しか占めていないものの、「ワイン・スペクテータTOP100」(2021年)にランク・インした26%がオレゴン・ワインによるものでした。さらに、ランク・インした内の67%が90ポイント以上を獲得しており、これは世界のどの地域よりも高いレベルにあります。また、オレゴン州のワイン産業はサステイナブル農法にも焦点を当てており、環境への配慮が根付いています。家族経営のワイナリーでは、代々受け継がれた知識と情熱がそのワイン造りに反映されています。

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1978年-オレゴン初のテイスティング・ルームをオープン(ソーコル・ブロッサー)

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ソーコル・ブロッサー・ファミリー

AVA・ブドウ品種
オレゴンには現在23のAVAがあります。最大のAVAはウィラメット・ヴァレーで、州全体の69%のブドウがこのAVAで栽培されています。また、オレゴンでは100種類近くのブドウ品種が栽培されていますが、最も広い栽培面積を持つのはピノ・ワールで全体の60%を占めており、次いでピノ・グリ、シャルドネと続きます。詳しいAVAの説明はこちら→

最新統計データ
ワイナリー数 1,143
ヴィンヤード数 1,512
ブドウ栽培面積 18,615ha (45,999 エーカー)
https://industry.oregonwine.org/より