ルイス・クラーク・ヴァレー
Lewis-Clark Valley AVA
ルイス・クラーク・ヴァレーAVAは歴史の浅いAVAですが、ブドウ栽培の歴史は長いです。このAVAは、険しい渓谷と低い台地によって構成されています。
主要な2つの特徴
・総面積の72%はアイダホ州にあり、長いブドウ栽培の歴史をもつ。
・険しい渓谷と低い台地によって成り立っている。
位置:ワシントン州南東部およびアイダホ州北西部
認定:2016年
総面積:約124,100 ha (306,658 acres) :ワシントン州内 約34,750 ha (85,864 acres)
ブドウ栽培面積:40 ha (100 acre) :ワシントン州内 約4 ha (10 acres)
主要品種:シャルドネ、ピノ・ノワール、メルロ
土壌:バンチグラス(芝のように地面を覆うように広がるのではなく根元から束になって生える草)の根による黄土とモリゾル土壌
平均年間降水量:約28~56cm (11~22in.)
ルイス・クラーク・ヴァレーは、ワシントン州とアイダホ州の州境をまたぎ、スネーク川とクリアウォーター川によって二分されています。このAVAは、アイダホ州北部の山岳地帯であるビタールート・マウンテンズに位置しています。ワシントン州における数少ないAVAの1つであり、コロンビア・ヴァレーの南東端に隣接しています。
探検家メリウェザー・ルイスとウィリアム・クラークにちなんで名付けられたこの地域で、ブドウが初めて植えられたのは1872年のことです。しかし、現代の大部分の栽培は1990年代後半から始まりました。
このAVAは、険しい渓谷と低地によって形成されています。この渓谷は「バナナ・ベルト」とも呼ばれています。その理由は、周辺の寒冷な地域に囲まれているにもかかわらず、温暖な気候が特徴的だからです。この気候は、ヴィニフェラ種のブドウに加え、桃やリンゴなどの高品質な樹木果実、さらには優れたワイン用および食用ブドウを生産する条件を提供しています。
このAVAは、パルース大草原とカマス大草原の源流流域の下に位置しています。急勾配のV字谷の地形は水はけが良く、霜の発生を防ぐだけでなく、夜間の低い気温により酸の保持と風味の発育に適しています。年間降水量は28~56cmで、灌漑は最低限で済みます。
ルイス・クラーク・ヴァレーAVAの土壌は、分解された多年草や草の根から成り、保水力があります。土壌の大部分は黄土や風成堆積物で構成され、栄養豊富なシルトを含んでいます。この地域には、ワイン用ブドウの栽培に理想的な、空気排水の特性を備えた区画が点在しています。
ルイス・クラーク・ヴァレーAVAは、ワシントン州でアイダホ州に接する唯一のAVAであり、クロスボーダーAVAとしても知られています。