ケン・ライトは2015年にオレゴンで初めてワインスペクテーターの表紙に取り上げられ、オレゴン・ピノノワール業界におけるその功績と地元での慈善活動が9ページにわたり紹介されました。シングルヴィンヤード・ワインを得意とし、40年にわたり世界中で彼のワインは称賛され続けています。ピノ・ノワールという品種は私たちの知るどの食べ物とも飲み物とも異なり、私たちと「畑・大地」を結びつける素晴らしい力を持っています。それはまるで真っ白なキャンバスのようにブドウがそれぞれの土地の香りやフレーバーを吸収し表現するとケンは語ります。ウィラメットヴァレーAVAは全て同じではなく、サブAVAを制定し、細分化の必要性を最初に説いたのもケンでした。ケン・ライトがいなければ、今日のオレゴン・ピノノワールがここまで特殊性を持つこともなかったでしょう。ケンはピノノワールの個性と土壌の関係性も明確にしており、海洋性堆積物土壌のピノはフローラルでスパイスにフォーカス、火山性堆積物の土壌ではより果実味に富んだワインに仕上がる傾向にあると述べています。
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ウェブサイト | www.kenwrightcellars.com/ |
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住所 | 236 N Kutch St., Carlton, OR 97111 |
ワインメーカー | Ken Wright |
生産国 | アメリカ |
地方 | オレゴン州 |
産地・AVA | ウィラメット・ヴァレー, コロンビア・ゴージュ, ダンディ・ヒルズ, マウント・ピスガー・ポークカウンティ・オレゴン, マックミンヴィル, ヤムヒル・カールトン, リボン リッジ |
商品一覧
ケン・ライト・セラーズ ウィラメット・ヴァレーのピノ・ノワールは、世界的に有名なシングル・ヴィンヤードのピノ・ノワールのそれぞれの畑を熟考してブレンドしたものです。アロマは火山性土壌の特徴を表し、顕著なアメリカンチェリーとマリオン・ベリーの印象的な深みを持っています。2020年はモクレン、バラ、砂糖漬けの赤い果実などのフローラルな香りに、シナモンやクローブなどの優しい香りが加わります。フレーバーは、たっぷりとしたさくらんぼ、ラズベリー、プラムの香りに、バニラクリームのほのかな香りが渦巻きます。このワインは、滑らかな質感のタンニンが口中全体を纏い、透明感のある活き活きとしたフィニッシュです。
ラベルについて
他のシングルヴィンヤードと同じく地元の芸術家David Berkvam(ディヴィッド・バークヴァン)の作品でウィラメット・ヴァレーに生息する鳥・昆虫・植物が描かれています。
12時方向から時計周りに
◇Anna’s Hummingbird アンナハチドリ
◇Oregon Iris オレゴンアイリス
◇Honey Bee ミツバチ
◇Red Breasted Nuthatch 胸赤ゴジュウカラ
◇Ox-Eye Daisy with Two-striped grasshopper フランス菊と二つ縞バッタ
◇Spotted Tohee 星脇赤トウヒ鳥
◇Camas with Milkweed Bug カマシアとミルクウィードバグ
◇Cedar Waxwing 姫レンジャク
◇Oregon Sunshine flower with Viceroy butterfly and bumble bee オレゴン・サンシャインフラワーとカバイロイチモンジとマルハナバチ
VINEYARD
元の畑のオーナーであるディック&ナンシー夫妻がこの地に到着した際に数千羽のカナリアを目にした事から、日本語で「カナリアの丘」という名を持つこの畑ですが後にこの黄色い鳥はカナリアではなかったことが判明しました。この畑を気に入ったケンは2006年にディック&ナンシーから譲り受け、周りは放牧場だったこの地を信じてブドウを植えた彼らに敬意を表して、夫妻が最初に植樹をした場面をラベルに描いています。カーターヴィンヤードが西向きであるのに対しカナリーヒルは東向きにあることから柔らかい日光を浴び、ブドウの皮は薄く繊細なピノノワールに仕上がります。
TASTEING NOTES
<果実中心の香り>ジューシーな赤いプラムとブラックチェリーの絹のような味わいに、温めた鉢植えの土のニュアンスが加わります。
ヴィンヤードマネージャー:セス・ミラー
VINEYARD
ケン・ライトのファースト・ヴィンテージは1992年。メキシコの聖母グアダルーペの名がついたこの畑が植樹された1989年当初からケンはこの地の偉大さに気がついていました。誰も注目をしていなかった畑からケンが作ったワインによって評判は広まりドメーヌセリーヌ、クリストム、ボーフレール等、名だたるワイナリーがこの畑のブドウを使用してきました。この畑は法的なAVAはダンディヒルズですが、土壌はダンディよりもヤムヒルカールトンに近いものです。そのためケンライトではAVAダンディヒルズではなく、ウィラメットヴァレーとしてリリースしています。
TASTEING NOTES
<花とスパイスの香り>スパイスケーキ、掘り返した土壌、茶葉、ジンジャーブレッド,マッシュルームの香り。ジューシーなラズベリーに滑らかなタンニンが溶け込み口中を満たします。
イオラ・ヒルズの南端、標高99mの南西向きの丘にある9.9haの畑。1983年にポマールとヴァーデンスヴィルが、1990年代後半にディジョン・クローンの115、667と777が植えられました。土壌は火山性の母岩が風化してできたネカイア。オーナーはケン・ライトで、栽培はセズ・ミラーが担当しています。ファースト・ヴィンテージは1990年。
<果実中心の香り>
ブラックベリーやブラックチェリーの香りに、新鮮なリネンやヒヤシンスなどのほのかな花の香りが軽快に漂います。素晴らしい酸とストラクチャーが食欲をそそるフィニッシュへと導きます。
ヴィンヤードマネージャー:セス・ミラー
VINEYARD
サヴォイアの名の由来はケンと畑のスタッフがピノ・ノワールをこの地に最初に植えていた時に、この土地に野生の玉ねぎの刺激的な香りがある事に気が付きました。その際スペイン語で “タマネギ “はどう言うのかと尋ねたとき答え「セボッラ」がケンには”サヴォイア“と聞こえた事から。ケン自身もこの畑の敷地内に住むほど思い入れの高いワインです。
TASTEING NOTES
<花とスパイス>
赤スグリ、クランベリー、アメリカンチェリーが紅茶、桂皮、杉の香りに包まれています。赤い果実とブラックリコラスのフレーバーがソフトでみずみずしい口当たりです。
ヴィンヤードマネージャー:セス・ミラー
ケンライトセラーズのピノノワールの大ファンだったマックローン夫妻がヤムヒルカールトンにほれ込んで畑を購入したのが1994年。ケンはこの畑のブドウを最初から使用しており30年の契約を結んでいます。また同じ「マックローンヴィンヤード」名をつけた畑をニュージーランドのピノノワールの銘醸地マーティンボロにも所有しており、NZのトップ生産者のひとりアタランギが彼らのブドウでワインを造っています。
ラベル:消費者向けバレル・テイスティングの様子
2020年<芽吹き>マックローンヴィンヤード
長年ウィットネス・トゥリーズ・ヴィンヤードのワインメーカーだったブライス・バグネルが妻と共に購入した畑。敷地内に家を建て最初の5エーカーのブドウを植えた後にブライスはALSを発症したが、体が動かなるまで彼は畑に出ていました。彼が畑で働く際に台座としていつも使っていた収穫用のバケツがラベルには描かれています。ワインに生涯をささげたブライスはヴィンヤードの敷地内に埋葬されいつもブドウを見守っています。
周辺の畑地図はこちら
ラベル:ブライスの名が書かれた収穫用バケツ
ケンライト唯一のダンディヒルズの畑で、ケンの息子でパープル・ハンズ・ワインのワインメーカーであるコーディ・ライトとブドウを共有しています。2014年からその半数をケンが契約しダンディヒルズらしい赤果実がふんだんに感じられるワインを造っています。
ラベル:ワイナリーの200年前につくられたドアから見たラチキーヴィンヤード
Wine Enthusiast 誌において、ロマネ・コンティやト・カロンとならぶ世界のトップ10ヴィンヤードに選ばれ、オレゴンの一流ワイナリーがこぞって購入を希望する畑がこのシェイ・ヴィンヤードです。驚くことに1989年樹齢のこの畑は当初は人気がなくブドウは安売りされる寸前でしたが、この畑の潜在価値を高く評価し、リスクも顧みずこの畑に時間と投資をして質を押し上げたのがケン・ライトなのです。